親ガチャという言葉が話題になっている?

 

親ガチャに当たったとか外れたとかそういうことが若者の間で流行りの言葉となっているようです。

 

要するにどこの親から生まれてきたのかをスマホゲームに当てはめて話をしているということで自分の努力がどうかというよりどこの親から生まれたが重要になってしまい、自分の力だけでは自分の生活を豊かにできないというような社会風刺的な意味合いを持っているのでしょう。

 

これは社会問題と言えるのか、それとも単純に努力を放棄してるだけと言えるのか、難しいところですが格差社会の固定化という要素の入ってきてはいるのでしょう。

 

 

一生懸命勉強すれば豊かな生活を送ることができる構造

 

基本的に日本においては一生懸命勉強して良い大学を卒業して有名な企業に就職すればある程度の範囲で豊かな生活を送ることができるような構造にはなっているかと思われます。

 

だからどの親も子供に一生懸命勉強しろと言って勉強させて良い企業に入ることを目指すという傾向があります。

 

このことが100%正しいかどうかは何とも言えない部分がありますが、事実として子供のうちにしっかりと勉強しておいたほうが将来の可能性も広がりますし良い結果を出しやすいということがあります。

 

昔は本当にこの理屈があり、一生懸命勉強する事で上手くに成り立っていた部分があったのですが、親ガチャという言葉が出てきたように、実は教育に関してはかなり親の影響を受けるということもわかってきてはいます。

 

両親の頭が良いということと子供がよく育つ安いということはかなりの相関関係にあることがわかり、そして裕福な家庭であるほど教育にお金をかけやすいため優秀な子供が育ちやすいということはあるのでしょう。

 

確かに親が本当にどうしようもなく勉強の仕方もわからないような家に育つのと、親自身もしっかりと勉強して結果を残してきた家庭で育つのでは結果は全然違ってもおかしくありません。

 

そういう意味で親ガチャというのは確かに存在するというところではあります。

 

 

昔より逆転現象が起こりにくくなった

 

今の若い人たちの世代にはなかなか良い将来が見えにくくなっているようにも思います。

 

本当に昔であれば毎年のように経済は成長していきますし新しい技術が次々と誕生して世の中が豊かになる瞬間を身をもって味わうことができたということがありました。
世代が変わるにつれて豊かさがどんどん上がっていくということと、大学進学率もどんどん上がっていき一生懸命努力すれば過去の世代を超えてより豊かな生活を手に入れることができるという空気がありました。

 

本当に今と比べてそれが事実だったのかどうかというところまでは分かりませんが、将来が大きく変わるというような希望があるということは努力するモチベーションとしては非常に大きなものとなってくるのかもしれません。

 

確かに今は閉塞感があるような状態ではあります。コロナ禍がさらにその状態に拍車をかけてしまったかもしれません。そうでなくても経済は何十年も停滞しますし日本企業はなかなか成長していかない、大学を卒業したにも関わらずとても中流とは言えないような生活を送っている若者は続出してきたというところもあります。

 

なかなか自分の力で切り開いて豊かにしていくというイメージが掴みづらい、一生懸命頑張っても報われにくくなっているということを感じ、その一方で格差社会でもともと裕福な家に生まれた人はその状態が続いていくというところ見えてしまい、そのイメージが親ガチャという言葉を生み出してしまったのかもしれません。

 

 

やらない理由探しではという声

 

このようなニュースに対して社会問題ということを指摘する人もいて当然それはその通りの部分もいますがそうではなくやらない理由探しになっているのではという声もあります。

 

親ガチャという言葉を出す時点で自分ではなく親の責任にしてしまっているという部分はあります。この考えというのは非常に問題が出てきてしまいます。その瞬間は親のせいにして逃れているかもしれませんが結局何も解決することはありません。
そして世代が変わることによって今度は自分が親ガチャと呼ばれる立場になってしまいます。見方を変えると親からすれば子ガチャということになってしまいますし、結局このような話をするのは責任の押し付けであり決して好ましいことではありません。

 

本当に親が良くなかったから成功できなかったのか、またはこれから努力しても成功できないのでしょうか。そこまで本人は努力をしたけれども生まれた家のせいで成功できないというのことがあったのでしょうか。
本当の一部の話ではそういうこともあるでしょうけれども大半の人にとっては現代においてお前のせいでどうなのかという話は当てはまらない部分が大きいかと思われます。

 

中には本当に過酷な生活を送ってきてどうしようもなかったという人もいるかもしれません。ですが大半の人はいい親、悪い親というのはいてもそこまで自分の人生がどうにもならないほどの悪影響を及ぼすようなことはないはずです。親のせいにしてしまっている部分がやはりあるのではないでしょうか。

 

 

日本に生まれただけでSSR

 

親ガチャの話をすると出てくるのが日本に生まれただけでSSR(ガチャの最上級)で大成功だというものです。
日本にいて周りを見ているから親ガチャで失敗したとか思うだけであり、世界レベルで考えると日本で生まれただけでラッキーという部分が相当にあります。戦争リスクや 貧困リスクのレベル感が違いますし、日本に生まれてさえそれは努力次第でどうにかなる部分があります。これが他の国だと本当に努力でどうにかならないという部分も多いように思われます。

 

日本では確かに親によって教育環境は異なるとしても本人が一生懸命努力すれば一定レベルのとこにまでは行けるはずです。勉強すれば誰でも東大に入れるかと言うとそれは疑問がある話になりますが、本当に一生懸命勉強したにも関わらず有名大学のどこにも引っかからないということはまずありえないのではないでしょうか。

 

そして大学に入ってからも一生懸命努力をしていけば有名企業のどこかに入れる可能性というのは相当に高いと思われます。そのようなルートだけがすべてではありませんが、一般的な就職ルートをたどるだけでもある程度の生活はできるようになるはずです。

 

親のせいで全てがうまくいかないという風にはならないのではないでしょうか。
上にも書いたとおり中には本当に酷い環境で育ってきてどうにもならなかったという人もいるかもしれません。ですがそうではない人たちも多くある程度自分が努力していないことの責任転嫁ということにもしている部分はないでしょうか。

 

誰かのせいにしたところで物事が解決するわけでもありませんし親ガチャといっても、結局自分もまた親になるターンがやってきます。ただ文句を言っていても仕方がありません。大変なことがあっても努力をして前に進んでいくしかないのです。
努力をすれば改善していくということはまだまだ目の前にあるように思います。気づいていないだけであり少しずつ前に進むということを考えていくというのはいかがでしょうか。